2025年度の太陽光発電補助金は15種類以上あります。水上太陽光の補助率は2分の1、上限は1.5億円、ソーラーカーポートの上限は1億円です。蓄電池併設や自家消費型優遇の最新情報と、申請時の注意点について解説します。
電気料金の上昇と脱炭素経営の重要性が増すなか、太陽光発電の導入を真剣に検討する企業が増えています。一般的な陸上太陽光発電だけでなく、遊休地の水面を活用した水上太陽光発電も、新たな設置場所として注目されています。
太陽光発電を導入する際、積極的に活用したいのが補助金です。
初期投資を抑える有力な制度ですが、こうした補助金の公募要項は毎年更新され、申請条件も複雑なため、導入前にあらかじめ基本知識を押さえておくことがポイントです。
本記事では、2025年度に企業が活用可能な産業用太陽光発電の補助金についてご紹介します。補助金額、要件、公募期間などの基本情報に加え、申請時の注意点も解説します。
【2025年度】法人向け産業用太陽光発電の補助金の動向と
2025年度の法人向け太陽光発電補助金は、国のエネルギー政策転換を反映し、大きく3つの方向性で展開されています。
1)蓄電池併設の要件化
蓄電池の併設によって、再生可能エネルギーの導入拡大だけでなく、電力系統の安定化や災害時の電源確保も目的としています。
2) 自家消費型および非FIT型の優遇措置の拡充
売電目的のFIT制度(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)から自家消費型へと政策の軸足が移行しており、多くの補助金では発電した電力の50%以上を自家消費することが求められています。
3) PPA(Power Purchase Agreement:電力購入契約)モデルへの補助の充実
初期投資ゼロで導入できるPPAモデルは、中小企業にとって資金面でのハードルが低く、PPA事業者が申請可能な制度も増加しています。
蓄電池の併設が要件化
2025年度の補助金では、蓄電池の併設が必要不可欠な要件として求められるケースが増えています。環境省の「ストレージパリティ達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業」では、太陽光発電と蓄電池をセットで導入することが基本となっています。
再生可能エネルギーの出力変動を吸収し、電力系統への負荷を軽減するためです。蓄電池を併設すれば、余剰電力を貯めて夜間や曇天時に使用でき、安定供給が可能になります。
また、企業にとって蓄電池はBCP対策にも有効で、停電時の事業継続が可能です。
補助金を活用すれば、導入コストを抑えられます。業務・産業用蓄電池の補助額は、容量1kWhあたり約3.9万円が上限となっています。
出典:環境省「ストレージパリティ達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業」
5.1. 補助対象設備全般に関わる事項
自家消費型・非FIT型の優遇が拡大
売電を前提としたFIT制度から、自家消費型への転換が進んでいます。事業用太陽光発電におけるFIT制度の買取価格は年々下がり、2025年度は8~9円台にまで低下しました。
一方、企業の電力購入単価は20円から30円程度で高止まりしており、発電した電力を売るより自社で使う方が経済的メリットが大きくなっています。
代表的な自家消費型補助金では、発電した電力の50%以上を自家消費することが条件となっています。自社で発電した電力の半分以上を消費することで、電気料金の削減が期待できるでしょう。
さらに、FIT認定を受けていないタイプの補助金では、発電電力の系統への逆潮流を防ぐことが求められる場合もあります。
自家消費型は、売電収入での投資回収ではなく、電気料金削減で回収するモデルです。電力価格の高騰が続くなか、自家消費型太陽光発電は企業の固定費削減策として注目されています。
PPAモデルの優遇も拡大
PPAモデルは、PPA事業者が企業の敷地に太陽光発電設備を(原則として初期費用の負担なく)設置し、発電した電力を企業に販売する仕組みです。企業は初期投資ゼロで導入でき、月々の電気料金からPPA事業者に使用量に応じた料金を支払います。
2025年度の補助金では、PPAモデルによる導入が補助対象となるケースが増加しています。
補助金の申請[5.1]は、制度によりPPA事業者、または導入先企業と共同で行うことがあります。補助金相当額はサービス料金(電気料金の請求額)の値引きなどとして企業に還元されます。
PPAモデルの最大のメリットは、設備の所有と保守管理をPPA事業者が担う点です。企業は設備故障のリスクを負わず、安定して再生可能エネルギーを利用できます。
参照:環境省 環境省補助事業の概要
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法人向け産業用太陽光発電の補助金|2025年度の情報
2025年度に企業が利用可能な産業用太陽光発電の補助金について詳しく解説します。
国の補助金は環境省、経済産業省、国土交通省の3省庁が中心となっており、各補助金の概要、補助額、要件、公募期間をまとめました。多くの公募期間は終了していますが、2026年度以降も継続される見込みです。
ペロブスカイト太陽電池の社会実装モデルの創出に向けた導入支援事業
次世代型の太陽電池として注目されるペロブスカイト太陽電池の導入を支援する補助金です。従来のシリコン型と比べて軽量で柔軟性があり、建物の壁面やカーブした屋根にも設置できます。
補助対象は、商業施設や工業施設、集合住宅、戸建住宅へのペロブスカイト太陽電池導入で、自家消費型であることが条件です。
補助率は3分の2、上限は1事業あたり10億円(2か年事業なら2か年合計)です。主な要件は、ペロブスカイト太陽電池を新規に導入し、発電電力を敷地内で自家消費すること、FIT・FIP(フィードインプレミアム制度)の認定を取得しないことなどです。
執行団体は、一般社団法人環境技術普及促進協会です。
出典:一般社団法人 環境技術普及促進協会 公募情報
ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業
環境省が展開する自家消費型太陽光発電と蓄電池の導入支援補助金「ストレージパリティ補助金」です。毎年高い人気を集めています。
補助対象は、商業施設、工業施設、集合住宅、戸建住宅への自家消費型太陽光発電設備と蓄電池の導入で、自己所有に加え、PPAモデルやリース契約も含まれます。
補助額は、太陽光発電設備が1kWあたり4万円から7万円、定置用蓄電池の補助額は、1kWhあたり3.9万円から4.1万円となっています。PPAモデルやリース方式での導入には、より高い補助額が設定されています。
主な要件として、太陽電池の出力は10kW以上、定置用蓄電池の定格容量は15kWh以上、発電した電力の50%以上を敷地内で自家消費すること、系統への逆潮流を防止、停電時に電力供給可能な自立運転機能を備えることなどです。
令和6年度補正予算と令和7年度本予算で公募が実施され、執行団体は一般財団法人環境イノベーション情報機構です。
出典:環境省 民間企業等による再エネの導入及び地域共生加速化事業
設置場所の特性に応じた再エネ導入・価格低減促進事業
営農地や水面、駐車場、建物の壁面など、場所ごとの特性を活かした太陽光発電設備の導入を支援する補助金です。この補助金は複数の事業に分かれ、設置場所ごとに異なる要件が設定されています。
出典:一般社団法人 環境技術普及促進協会 公募情報
地域共生型の太陽光発電設備の導入促進事業(営農地・水面等)
営農地や水面(農業用ため池、貯水池、調整池など)を活用した太陽光発電設備の導入を支援します。営農地への設置は、農業と太陽光発電を共存させるソーラーシェアリング方式で行われ、水面には水上太陽光発電システムを採用します。
水上太陽光発電は、遊休水面を有効活用できる点で大きなメリットがあります。農業用ため池は全国に約15万箇所あり、その多くが十分に活用されていません。水上太陽光発電により、農業用水を確保しつつ、大規模な発電設備の設置が可能です。
また、水面による冷却で太陽光パネルの温度上昇が抑えられ、陸上設置に比べて発電量が増えることがあり、結果として発電効率の向上が期待できます。
水上太陽光発電の導入には、特有の環境に対応した専門的な設計・施工技術が不可欠です。フロート架台の選定やアンカー設計、波浪や水位変動への対策など、技術的配慮が求められます。実績のある専門事業者であれば、安全性と発電効率を両立した最適なシステム設計が可能です。
補助率は2分の1、上限は1.5億円(2か年計画の事業の場合は、2カ年の補助金合計額の上限額)です。補助対象経費には、太陽光発電設備に加え、フロート・ブリッジ・池底基礎などの関連設備も対象となります。
主な要項は、以下の通りです。
● 営農地で適切な生産活動を行っていること
● パワーコンディショナーの最大定格出力合計が10kW以上であること
● 過積載率が100%以上であること
● 電力の供給先が敷地内の施設であること(※逆潮流しないこと等の条件あり)
● 自営線による電力供給が可能な施設であること
● 対象施設が次のいずれかであること:農林水産団体の施設/地方公共団体の施設
また、地域防災計画に位置づけられた避難施設なども対象となります。あわせて、導入費用が基準額を下回ることなどの要件を満たす必要があります。
執行団体は一般社団法人環境技術普及促進協会です。水上太陽光発電は国の重点施策として位置づけられており、遊休水面を所有する企業や自治体にとって有力な選択肢となります。
シエル・テール・ジャパンは、世界的な実績を持つ水上架台フロートメーカーです。水上太陽光発電のパイオニアとして、水上発電のコンセプト制作から水上太陽光発電所の設計・管理まで幅広くサポートいたします。ぜひお問い合わせください。
出典:環境省 地域共生型の太陽光発電設備の導入促進事業
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建物等における太陽光発電の新たな設置手法活用事業(ソーラーカーポート等)
駐車場スペースを活用した太陽光発電システム、いわゆるソーラーカーポートの導入を支援する補助金です。工場や店舗の駐車場スペースを最大限に活用でき、屋根上への設置が難しい場合でも大規模な太陽光発電を導入できます。
補助対象は、太陽光発電一体型カーポートまたは太陽光発電搭載型カーポートです。補助額は、ソーラーカーポートで1kWあたり8万円、蓄電池は1kWhあたり3.9万円から4.1万円で、上限は1億円です。
主な要件は、発電量の50%以上を敷地内で自家消費、パワコンの最大定格出力合計が10kW以上、過積載率100%以上、停電時の電力供給可能、FIT・FIP認定の未取得などです。
執行団体は一般社団法人環境技術普及促進協会です。
窓、壁等と一体となった太陽光発電の導入加速化支援事業
建物の窓や壁と一体となった太陽光発電設備の導入を支援する補助金です。建材一体型太陽光発電(BIPV)と呼ばれ、新築・既存建築物の両方が対象となります。
補助率は、窓一体型が5分の3(上限5,000万円)、壁一体型が2分の1(上限3,000万円)です。
主な要件は、新築または既存の建物に設置し、発電容量が3kW以上であること、発電した電力を同一敷地内の施設に供給(逆潮流不可)、停電時に電力供給が可能であること、FIT・FIP認定を取得していないことなどです。執行団体は一般社団法人環境技術普及促進協会です。
離島の脱炭素化等推進事業
離島における再生可能エネルギーの主力電源化と脱炭素化を推進する補助金です。太陽光発電設備、蓄電池、省エネ設備などを一元管理するシステムの構築を支援します。
補助率は、計画策定が4分の3(上限500万円)、設備導入が2分の1から3分の2(上限5億円)です。執行団体は一般社団法人環境技術普及促進協会です。
新手法による建物間融通モデル創出事業
複数の建物間で電力融通を行い、CO2排出量削減と災害時のレジリエンス強化を同時に実現する補助金です。
補助率は、計画策定が4分の3(上限1,000万円)、設備導入が2分の1(上限2億円)です。執行団体は一般社団法人環境技術普及促進協会です。
脱炭素技術等による工場・事業場の省CO2化加速事業(SHIFT事業)
工場や事業場での温室効果ガス排出量削減を支援する環境省の補助金です。太陽光発電設備は、空調や給湯設備と同時に導入した場合のみ補助対象となります。
補助率は、省CO2型システム改修が3分の1(上限1億円から5億円)、DX型CO2削減対策が4分の3(上限200万円)です。主な要件は、年間CO2排出量が50t以上の工場・事業場、投資回収年数が3年以上などです。執行団体は一般社団法人温室効果ガス審査委員会です。
出典:一般社団法人 温室効果ガス審査委員会 SHIFT事業ウェブサイト
ZEB普及促進に向けた省エネルギー建築物支援事業(新築/既存建築物)
業務用建築物のZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)実現に向けた省エネ設備や太陽光発電設備の導入を支援する補助金です。補助率は2分の1から3分の2、上限額は新築が3億円、既存が3億円から5億円です。執行団体は一般社団法人静岡県環境資源協会です。
サステナブル倉庫モデル促進事業</
営業倉庫に無人フォークリフトなどの省CO2型省人化機器と、太陽光発電設備や蓄電池を同時導入する事業を支援します。補助率は2分の1、上限は1億円です。執行団体は一般財団法人環境優良車普及機構です。
出典:一般社団法人 北海道環境財団 サステナブル倉庫モデル促進事業
サステナブル倉庫モデル促進事業</
浄化槽の高効率機器改修や太陽光発電設備導入を支援します。補助率は2分の1から3分の2です。執行団体は一般社団法人全国浄化槽団体連合会です。
出典:一般社団法人 全国浄化槽団体連合会 令和7年度 二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(浄化槽システムの脱炭素化推進事業)
地域レジリエンス・脱炭素化を同時実現する公共施設への自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業
公共施設への再生可能エネルギー設備導入を支援する補助金です。太陽光発電設備はPPA導入の場合のみ対象となります。補助率は市区町村等で2分の1から3分の2です。執行団体は一般財団法人環境イノベーション情報機構です。
出典:環境省 脱炭素地域づくり支援サイト
地域脱炭素移行・再エネ推進交付金
地方公共団体が実施する地域の再エネポテンシャルを活用した脱炭素化取り組みに対する交付金です。補助率は2分の1から4分の3です。
出典:環境省 脱炭素地域づくり支援サイト
データセンターのゼロエミッション化・レジリエンス強化促進事業
データセンターのゼロエミッション化とレジリエンス強化を目的に、再エネ設備や省CO2型設備の導入を支援します。補助率は2分の1、上限は新設で10億円です。執行団体は一般社団法人地域循環共生社会連携協会です。
出典:一般社団法人 地域循環共生社会連携協会 データセンター強化促進事業
物流脱炭素化促進事業
物流倉庫への太陽光発電設備、蓄電池、EV充電スタンド、EVトラック導入を支援する補助金です。補助率は2分の1以内、上限は2億円です。執行団体はパシフィックコンサルタンツ株式会社です。
出典:国土交通省 令和7年度物流脱炭素化促進事業公募サイト
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法人向け産業用太陽光発電の補助金で押さえておくべきポイント</
補助金申請は複雑で、手続きミスがあると補助を受けられません。ここでは、法人が太陽光発電の補助金を申請する際の重要なポイントを解説します。
国と自治体の補助金は併用可能
国の補助金と地方自治体の補助金は、原則として併用できます。
たとえば、環境省のストレージパリティ補助金と、都道府県や市区町村の補助金を同時に申請できます。
ただし、補助金によっては併用が認められていない場合があるため、必ず公募要領で確認してください。自治体の補助金は予算規模が小さく、早期に締め切られることが多いため、国の補助金と併用することで初期投資をさらに抑えられます。
補助金情報はこまめにチェックする
補助金の公募期間は短く、予算に達すると早期に締め切られることが多いです。とくに人気の高いストレージパリティ補助金やソーラーカーポート補助金は、一次公募に申請が集中します。
補助金の公募情報は、環境省、経済産業省、国土交通省の各省庁のウェブサイトで確認できます。多くの補助金が年度当初の4月から5月に公募を開始するため、前年度から情報収集を始めることが重要です。
補助金の要件や申請方法は細かく確認しておく
補助金の要件は細かく定められており、ひとつでも満たさないと補助対象外となります。公募要領を隅々まで読み、自社の計画が要件を満たしているか確認してください。
とくに重要なのは、交付決定通知前の契約・着工がNGという点です。設備の発注や工事着工が交付決定前に行われると、補助対象外となり、全額補助を受けられなくなります。
また、補助対象経費にも制限があり、設計費や運搬費、工事管理費などが対象外になることがあります。申請書類の不備も採択に影響するため、提出前にチェックリストで漏れがないか確認しましょう。
スケジュールに余裕を持って申請する
補助金の申請には時間がかかります。事業計画策定、見積もり取得、必要書類準備、申請書作成など、準備期間は1か月から2か月を見込んでおくべきです。
公募期間は通常1か月から2か月程度で、開始後に準備を始めると間に合わないこともあるため、前年度から準備しておきましょう。採択後も中間報告や完了報告があり、補助金交付まで半年から1年かかることがあるため、資金繰りに余裕を持たせる必要があります。
まとめ
シエル・テール・ジャパンは、世界的な実績を持つ水上架台フロートメーカーです。14年以上の経験を誇り、世界各国で340件以上のプロジェクトを手がけ、安全性と高レベルなエンジニアリング技術を強みとしています。
加えて「水上ならではの課題(固定・運用・耐久)」を一貫してカバーできる設計・体制を整えています。フロートとアンカーを一体で考えた安全設計、大型パネルに対応した架台フロート、メンテナンスのしやすさを意識した構造、そして試験と改善を重ねた品質づくりを通じて、長期運用を前提とした水上太陽光発電の導入を支援します。
脱炭素経営が求められるなか、補助金を活用した太陽光発電の導入は、コスト削減とCO2排出量削減を同時に実現する有力な選択肢です。早めの情報収集と計画的な準備で、補助金を最大限に活用してください。
シエル・テール・ジャパンでは、お客様のご要望に応じて、柔軟性かつ透明性の高いお見積もり内容を心がけております。
ぜひ水上太陽光発電のお見積もりのご依頼をお待ちしております。[
BY MIKU, SALES & MARKETING, CIEL TERRE JAPAN







