遊休地の活用方法は、賃貸住宅や駐車場、水上太陽光などがあり、それぞれ収益性や初期費用が異なります。各方法のメリットとデメリット、土地に合った活用条件を分かりやすく解説します。水上太陽光発電など最新の選択肢も紹介します。
遊休地をそのまま所有していると、固定資産税や都市計画税といった税負担が毎年かかります。雑草の処理や近隣からの苦情対応など、日々の管理にも手間がかかるため、そのまま放置しておくのは負担が大きいものです。
一方で、土地の条件に合った活用方法を選べば、安定した収益を生み出すだけでなく、節税につながる場合もあります。
この記事では、遊休地の代表的な活用方法を11種類取り上げ、それぞれのメリット・デメリット、向いている土地の特徴を具体的に解説します。土地の状況や今後の活用目的に合わせて、最適な方法を検討する際の参考にしてください。
そもそも遊休地とは?
遊休地とは、住宅用地や農地、駐車場など、もともとの用途で使われずに放置されている土地のことです。相続で取得した土地や、区画整理後に手つかずになった区画、耕作者のいない農地などが挙げられます。
似た言葉に「遊休土地」がありますが、これは国土利用計画法で定められた法律上の用語です。土地取引の許可や届出の対象になったうえで、取得後2年以上利用されていないことなど、3つの条件 を満たす場合に指定されます。
指定された土地には、活用や売却の助言・勧告が行われ、対応次第では買取の協議が進むこともあります。
一方で「遊休地」には法的な定義がありません。ただし、放置が続くと固定資産税の負担が重くなるほか、草木の管理不全や不法投棄を招きやすく、近隣トラブルの火種になることもあります。
土地の価値を守るためにも、早めに活用方法を検討することが大切です。
出典:e-Gov法令検索 国土利用計画法第28条~35条
遊休地を活用するメリット
遊休地は放置しておくほど負担が増えますが、適切に活用すれば資産として大きく生まれ変わります。ここでは、土地所有者にとって代表的な3つのメリットを紹介します。
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新たな収入源を確保できる
遊休地はそのまま放置しておくほど、税負担や管理の手間が積み重なっていきます。
しかし、土地の特性に合った方法で活用すれば、これらのコストを収益でまかなえるだけでなく、本業とは別に「第2の収入源」をつくることも可能です。
賃貸住宅による家賃収入、駐車場の利用料、太陽光発電の売電収入など、方法によって収益規模は変わりますが、放置しておくより経済的なメリットははるかに大きくなります。
節税効果が見込める
遊休地を活用することで、固定資産税や相続税の負担を抑えられる可能性があります。
たとえば、太陽光発電設備を設置した場合、設備投資を行った中小企業を対象とした「中小企業投資促進税制」や、CO2削減に取り組む企業を後押しする「カーボンニュートラルに向けた投資促進税制」など活用状況に応じて税制優遇を受けられる場合があります。
将来の相続を見据えている場合には、土地を放置しておくより、早めに活用したほうが節税効果を得やすくなります。
出典:国土交通省
出典:国税庁 No.4614 貸家建付地の評価
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地域貢献ができる
遊休地を放置すると、雑草の繁茂や不法投棄が起こりやすく、衛生面や治安の悪化につながります。近隣住民に迷惑がかかり、思わぬトラブルに発展する可能性も否定できません。
土地を適切に活用すれば、人の出入りや管理が行われやすくなり、こうした問題を未然に防ぎやすくなります。
また、遊休地の活用は、地域環境の改善だけでなく、環境保全にもつながります。
たとえば、水面がある土地であれば「水上太陽光発電」を設置することで再生可能エネルギーを生み出すことができます。水上に発電設備を置くため、陸上の土地を新たに使う必要がなく、自然環境への負荷を抑えながら発電できる点が特徴です。
こうした取り組みは、生態系への影響を最小限にしつつ、脱炭素社会づくりにも貢献します。
遊休地を活用する際に考慮すべき4つのポイント
遊休地活用には多くのメリットがありますが、効果を最大化するためには事前の検討が欠かせません。ここでは、遊休地を活用する前に押さえておきたい4つのポイントを解説します。
用途地域などの法規制
土地活用は、都市計画法や建築基準法の範囲内で進めることが前提になります。
なかでも重要なのが「用途地域」です。用途地域は「第一種低層住居専用地域」や「商業地域」など13種類に分類され、それぞれ建てられる建物や建ぺい率・容積率が異なります。そのため、土地の用途地域によっては、選べる活用方法が限られるケースもあります。
さらに農地の場合は、農地法に基づく「転用許可」が必要になるなど、土地の種類によって追加の規制がかかる点にも注意が必要です。遊休地が所在する地域の自治体に早めに相談し、法規制や必要な手続きを把握しておくことが、スムーズな活用につながります。
出典:国土交通省 みんなで進めるまちづくりの話
出典:e-Gov法令検索 都市計画法第8条第1項第1号
土地の広さと形状
土地の広さや形状は、どの活用方法を選べるかを左右する重要なポイントです。
大規模な建物を建てるには十分な面積が必要ですが、狭小地や不整形地でも、駐車場やトランクルーム、戸建て賃貸など、適した活用方法は十分に見つかります。
土地面積は登記簿で確認できますが、記録が古いケースもあるため、必要に応じて現況に合わせた測量を行うと安心です。あわせて隣地との境界を明確にしておくことで、将来的なトラブルの予防にもつながります。
周辺環境
交通アクセスや生活利便施設の充実度、周辺の人口構成など、土地の周辺環境を多角的に見ることが大切です。駅からの距離、幹線道路の状況、周辺の商業施設や医療施設の有無によって、求められる活用方法は大きく変わります。
また、周辺の都市計画やインフラ整備の予定も確認しておくと、将来にわたって収益を生む活用を選びやすくなります。
周辺環境
法規制や土地の条件が整っていても、借り手がいなければ事業として成立しません。活用方法を決めるうえで最も重要なのは、その場所にどれだけ「賃貸需要」があるかという点です。
市場調査を行い、立地に合った需要を把握することが大切です。判断が難しい場合は、土地活用会社や不動産調査会社など、専門機関へ相談すると安心です。
遊休地のビジネス活用アイデア11選
活用時のポイントを踏まえたうえで、具体的にどのような方法が選べるのかが気になる方も多いでしょう。遊休地には多くの活用方法があり、選択肢は幅広く存在します。
それぞれの特徴を理解しながら、土地に最も適した方法を見極めることが大切です。
1:賃貸住宅
賃貸住宅は、遊休地を毎月の家賃収入へとつなげられる代表的な活用方法です。アパート・マンション・戸建て住宅などを建てることで収益化でき、住宅用地の特例が適用されれば、固定資産税や都市計画税を大幅に抑えることも可能です。
賃貸住宅のメリットとデメリット
【メリット】
● 安定した家賃収入を得られる
● 集合住宅は複数戸に分散されるため、一部が空室でも収益への影響を抑えられる
● 住宅用地の特例により固定資産税・都市計画税が軽減され、節税効果が期待できる
【デメリット】
● 初期投資が大きく、ローン返済とのバランスに注意が必要
● 空室により家賃収入が低下するリスクがある
● 老朽化にともなう修繕費や管理の手間が継続的に発生する
賃貸住宅が向いているケース
賃貸住宅に向いているのは、入居需要が見込める地域です。
駅からのアクセスがよい場所、商業施設や学校が揃うエリア、単身者が多い地域などでは安定した需要が期待できます。
また、広い土地だけでなく、狭小地や変形地でも戸建て賃貸として活用できるケースがあります。土地の形状に合わせて柔軟な設計ができるため、敷地に制約がある場合でも選択肢に含められます。
長期的に安定収入を得たい方や、節税効果を重視する方にとくに向いている活用方法です。
2:医療施設・介護施設
医療施設や介護施設は、広い土地を有効活用できる代表的な方法です。高齢化の進行により需要が安定しており、専門の運営事業者に土地・建物を貸し出すことで、長期にわたる賃料収入を得られます。
医療施設・介護施設のメリットとデメリット
【メリット】
● 高齢化を背景に安定した需要が見込める
● 運営を専門事業者に任せられるため、オーナーの手間が少ない
● 長期契約を結べれば、安定した賃料収入が期待できる
【デメリット】
● 建設費が大きく、初期投資の負担が大きい
● 開業までの準備期間が長く、事業開始まで時間がかかる
● 運営事業者が撤退すると転用が難しく、別用途への再生には大規模な改修が必要
医療施設・介護施設が向いているケース
医療施設や介護施設に適しているのは、高齢者が多い地域や既存施設が不足しているエリアです。
住宅街や市街地に近く、利用者が通いやすい立地であれば、運営事業者からの評価も高まります。また、来訪者用の駐車場を確保できる広さがある土地なら、さらに運営しやすい環境が整います。
地域課題の解決にも貢献したい方や、広い土地を有効に使いたい方に適した活用方法です。
3:オフィスビル・商業施設
オフィスビルや商業施設として活用する方法は、立地のよい土地で高い収益性を期待できる代表的な選択肢です。居住用建物より高い賃料を設定しやすく、立地が合致すれば高収益をめざしやすい点が大きな特徴です。
オフィスビル・商業施設のメリットとデメリット
【メリット】
● 賃料を高く設定でき、大きな収益を狙える
● 集客性の高い立地であればテナントを確保しやすく、長期的な収益が期待できる
● 地域の利便性向上や周辺エリアの価値向上に寄与する
【デメリット】
● 需要が十分でない地域ではテナントが見つからず、空室が長期化する可能性がある
● 建設費が高額で、初期投資の負担が大きい
● 景気変動や事業者の撤退など、収益が不安定になる要因が多い
オフィスビル・商業施設が向いているケース
オフィスビルは、企業が集まりやすい都市部や主要駅の近くが適しています。
周辺に事務所が多いエリアであれば、長期契約につながりやすく、安定したテナント確保が期待できます。
商業施設は、交通量が多い幹線道路沿いの土地と相性がよく、広い駐車場を確保できれば車での来店も見込めます。スーパーやドラッグストアなど日常使いの店を誘致しやすく、住宅街に近いエリアでは生活必需品の需要が高まります。
広い敷地を活用したい方や、地域の利便性向上と収益性の両立をめざす方に向いた選択肢です。
4:コインランドリー
コインランドリーは、初期費用を比較的抑えながら始められる土地活用のひとつです。
大規模な建物を必要としないため狭い土地でも開業しやすく、無人運営が中心のため日々の管理負担が少ない点が魅力です。軌道に乗れば高い利回りを期待でき、副業として検討しやすい点も特徴です。
コインランドリーのメリットとデメリット
【メリット】
● 初期費用が比較的少なく始めやすい
● 無人運営が可能で、日々の手間が少ない
● 狭小地でも開業でき、土地の形状に左右されにくい
● 立地が適していれば安定した利用が見込め、高い利回りを期待できる
【デメリット】
● 融資の返済期間が短く、返済負担が大きくなりやすい
● 清掃・点検などの運営業務が残るため、完全な手離れはできない
● 競合が多い地域では差別化が必要で、収益が期待に届かない可能性がある
コインランドリーが向いているケース
コインランドリーが向いているのは、単身者が多い地域や、洗濯設備が十分でない住宅が多いエリアです。コンビニやスーパーなど生活動線上に位置していると利用されやすく、リピートにつながります。
また、狭小地や駐車スペースの確保が難しい土地でも、コンパクトな設備を導入すれば開業が可能です。初期投資を抑えつつ土地を活用したい方や、運営の負担を最小限にしたい方に適した方法です。
5:駐車場
駐車場は、初期費用が少なく管理の手間も小さいため、土地活用のなかでもとくに始めやすい方法です。月極駐車場なら整地と砂利敷きで運用でき、大きな設備投資が不要です。建物を建てないため、将来の転用もしやすい点が大きな特徴です。
駐車場のメリットとデメリット
【メリット】
● 初期費用が少なく、工期も短く開業しやすい
● 運営が簡単で、清掃・集金などの業務は委託可能
● 建物を建てないため、将来の用途変更がしやすい
【デメリット】
● 収益性が高くなく、立地によって利用状況が大きく左右される
● 需要が少ない場所では安定収入を得にくい
● 住宅用地特例が適用されず、固定資産税が更地と同水準で発生する
駐車場が向いているケース
駐車場が適しているのは、車の利用が多い地域です。
駅周辺、商業施設、病院などの近くでは短時間利用が多く、コインパーキングとして高い需要が期待できます。月極駐車場は、住宅街や集合住宅が集まるエリアで契約が安定しやすくなります。
また、狭小地や変形地など建物を建てにくい土地でも活用できるため、用途が限られる場合の選択肢としても有効です。将来的に別用途に切り替えたい場合の暫定利用としても利用しやすく、初期投資を抑えて柔軟に土地を運用したい方に向いています。
6:トランクルーム
トランクルームは、初期費用を抑えながら安定した収益をめざせる活用方法です。
土地の形状を問わず導入しやすく、屋外型であれば建築物扱いにならないため短期間で開業できます。都市部ではマンションやオフィス周辺を中心に収納需要が高く、市場も拡大傾向にあります。
トランクルームのメリットとデメリット
【メリット】
● 初期費用が少なく、導入しやすい
● 土地の広さや形状に左右されず設置できる
● 住宅街やオフィス街の近くでは収納需要が安定しやすい
【デメリット】
● 収益規模が大きくなく、土地が広くても高収益につながりにくい
● 節税効果が期待できない
● 屋外型は温度・湿度管理が難しい
● 防犯対策として追加の設備投資が必要になる場合がある
トランクルームが向いているケース
トランクルームが適しているのは、マンションやオフィスが多い地域など、日常的に収納スペースが不足しがちなエリアです。都市部では住まいがコンパクトなことが多く、長期的に安定した需要を見込めます。
また、不整形地や狭小地など建物を建てにくい土地でも柔軟に設置できるため、用途が限定される土地の選択肢としても有効です。将来的に別用途へ転用したい場合の暫定利用にも向いており、自由度を保ちながら収益化できます。
初期投資を抑えつつ、リスクの少ない運用をしたい方にとって現実的な活用方法です。
7:資材置き場
資材置き場は、初期投資がほとんどかからず、更地のまま貸し出せる点が大きな特徴です。市街化調整区域など建物を建てられない土地でも活用でき、将来ほかの用途に転用しやすい柔軟さがあります。
資材置き場のメリットとデメリット
【メリット】
● 初期費用が少なく、導入が容易
● 舗装など大規模整備が不要な場合が多く、短期間で収益化できる
● 市街化調整区域など利用制限の多い土地でも活用しやすい
【デメリット】
● 収益性が非常に低く、安定収入には向かない
● 需要がエリアによって大きく左右される
● 大型車両の出入りが多い場合、騒音や通行への配慮が必要
● 長期的な収益には不向きで、暫定利用となるケースが多い
資材置き場が向いているケース
資材置き場に適しているのは、高速道路のインターチェンジが近いなど、大型車両が出入りしやすい立地です。周辺に建設会社や物流事業者が多い地域では、需要が確保しやすく安定した契約が期待できます。
また、狭小地や不整形地など建物を建てにくい土地でも活用でき、用途に制限がある土地の選択肢としても有効です。将来的に別用途へ転用するまでの暫定活用として選ばれるケースも多くあります。
初期費用を抑えつつ、まずは土地を活かしたい方に適した方法です。
8:太陽光発電
太陽光発電は、都市部から離れた土地や、住宅・商業利用が難しい遊休地でも収益化しやすい活用方法です。敷地にパネルを設置し、発電した電力を売電することで収入を得られます。
近年では、池や調整池など水面を使った「水上太陽光発電」も選択肢として広がっています。水面は遮蔽物が少なく効率的に日射を受けられるうえ、パネルが水面で自然に冷却されることで発電量が安定しやすい点が魅力です。
また、水上に設備を設置するため雑草対策の必要がなく、メンテナンスの負担を軽減できる点もメリットです。
シエル・テール・ジャパンは水上太陽光のパイオニアとして多くの実績を持ち、大型パネルに対応した高い安全性の水上架台フロートを提供しています。
太陽光発電のメリットとデメリット
【メリット】
● 固定価格買取制度を活用し、安定した収入を得やすい
● 日照条件がよければ都市部から離れた土地でも事業化しやすい
● 運用開始後の管理負担が少なく、オーナーの手間を抑えて運営できる
【デメリット】
● 初期投資が必要で、近年の買取価格低下により投資回収に時間がかかる場合がある
● 天候に左右されるため、収益が一定になりにくい
● 節税効果は期待しづらい
● 地上設置には十分な日照と広い敷地が必要で、条件が合わないと発電量の確保が難しい
こうした特徴から、安定収入を見込める一方で、初期費用と適地の見極めが重要となります。
一方、水上太陽光発電であれば、地上よりも日照が確保しやすく、水面冷却によって発電効率が安定しやすいという利点があります。また、ため池や調整池など既存の水面を活用できるため、新たに土地を確保する必要がありません。
太陽光発電が向いているケース
太陽光発電が適しているのは、十分な日照と広い敷地を確保できる土地です。遮るものが少なく南向きに開けていれば、高い発電効率を期待できます。住宅建築や商業利用が難しい土地でも活用しやすく、使い道が限られた遊休地の選択肢として有効です。
池や調整池がある場合は、水上太陽光発電に活かせます。水面を利用して発電するため陸上スペースを残しつつ収益化でき、環境面の配慮とも両立できます。導入時は、実績ある専門企業に相談することで、安全性と効率を両立したシステム構築が可能です。
中長期で安定した収入を得たい方や、ほかの用途で活かしにくい土地を所有している方に向いた活用方法です。
こちらの記事 では、水上太陽光発電について解説しています。
設置するメリット・デメリットや設置の際のポイントも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
9:借地
借地は、土地をそのまま事業者に貸し出し、地代収入を得る活用方法です。
建物の建設や大規模な整備が不要で、初期費用がほとんどかからない点が大きな特徴です。
借地のメリットとデメリット
【メリット】
● 初期費用をほとんどかけずに収益化できる
● 建物や設備を準備する必要がなく、安定した地代収入を期待できる
● 事業用定期借地では契約終了後に更地返還され、将来の土地活用の選択肢を確保できる
【デメリット】
● 収益性はほかの活用方法より高くない
● 長期契約が一般的で、契約期間中の用途変更が困難
● 途中解約が難しく、借り手がつかなければ収益ゼロになるリスクがある
● 需要のあるエリアかどうかを見極める必要がある
借地が向いているケース
借地が向いているのは、初期投資を避けながら安定収入を得たい場合です。
土地を保有したままリスクを抑えて運用したい方に適しており、建設コストをかけずに収益化できます。とくに商業地域や工業地域など、事業用地としての需要が高いエリアでは借り手が見つかりやすくなります。
また、将来的に再開発や別用途への転用を見据えて土地を維持しておきたい場合にも有効です。契約終了後に更地で返還されるため、資産活用の自由度が高く保たれます。
リスクを抑えつつ地代収入を得たい方にとって、借地は現実的で柔軟性のある選択肢です。
10:土地売却
土地売却は、遊休地を早期に現金化したい場合や、管理負担から解放されたい場合に適した活用方法です。売却によってまとまった資金を一度に受け取れるため、事業投資や生活費など用途の幅が広がります。
土地売却のメリットとデメリット
【メリット】
● 短期間でまとまった資金を確保できる
● 売却後は管理・維持の手間がなくなる
● 固定資産税などの負担から完全に解放される
● 雑草管理や近隣トラブルなど、遊休地放置による心理的ストレスを軽減できる
【デメリット】
● 一度売却すると、将来の開発や収益化の可能性を失う
● 市場動向によっては希望価格で売れず、値下げが必要になる場合がある
● 仲介手数料や税金などの売却費用が発生する
土地売却が向いているケース
土地売却が向いているのは、早急に資金が必要な場合や、遊休地の維持管理が負担になっている場合です。雑草対策や近隣対応の手間が大きい土地を手放すことで、時間的・精神的な負担を軽減できます。
また、収益化が難しい立地や、将来的に利用する予定がない土地を保有し続ける意味が薄い場合にも適しています。価値が下がる前に売却すれば、資産を効率的に現金化し、別の投資に回すことが可能です。
資金を有効に使いたい方や、管理負担の大きい土地を整理したい方にとって、土地売却は現実的で有効な選択肢です。
11:土地信託
土地信託は、土地の運用や管理を信託銀行などの専門機関に一任し、得られた収益を配当として受け取る活用方法です。所有者自身が運用ノウハウを持たなくても、専門家が事業計画から運営まで担うため、大規模開発にも取り組みやすい点が大きな特徴です。
土地信託のメリットとデメリット
【メリット】
● 運用や管理を専門機関に任せられるため、所有者の手間がほとんどかからない
● 専門家のノウハウを活かした開発が可能
● 信託報酬控除後でも安定的に収益を受け取れる
● 土地を所有したまま収益化でき、将来の資産戦略に柔軟性を残せる
【デメリット】
● 信託報酬や手数料が収益を圧迫する可能性がある
● 信託契約は長期間に及ぶことが多く、契約期間中の用途変更や売却が難しい
● 事業が計画どおりに進まない場合、想定より収益が下がるリスクがある
土地信託が向いているケース
土地信託が適しているのは、広い土地を所有しているものの、自分で管理や開発を行うのが難しい場合です。とくに都市部など不動産需要が高いエリアでは、専門機関のノウハウを活かして収益性の高い事業を進めやすくなります。
また、土地を手放さずに長期的な活用を行いたい方にも向いています。所有権を維持しつつ収益を得られるため、将来的な再開発や資産戦略の柔軟性を確保したい方に適した方法です。
大規模事業に挑戦したいものの、自ら運用する余裕がないケースでも選びやすい活用手段です。
まとめ
遊休地を活用する際は、法規制、土地の広さや形状、周辺の賃貸需要といった条件を踏まえ、最適な方法を選ぶことが重要です。賃貸住宅、駐車場、太陽光発電など活用方法は多岐にわたりますが、土地の特徴や目的によって適した選択肢は異なります。
遊休地に池や調整池といった水面がある場合は「水上太陽光発電」がおすすめです。陸上の土地を保全しながら再生可能エネルギーを導入できるため、環境に配慮した持続可能な運用が可能です。
シエル・テール・ジャパンでは、水上太陽光発電のパイオニアとして培ってきた設計技術と安全性を重視したフロート・アンカー設計により、土地の可能性を最大限に引き出せるご提案を行っています。
お見積もりは柔軟かつ透明性を大切にしており、初めての方でも安心してご相談いただけます。水上太陽光発電を検討される際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
シエル・テール・ジャパンでは、お客様のご要望に寄り添ったご提案とお見積もり内容を心がけております。
ぜひ水上太陽光発電のお見積もりのご依頼をお待ちしております。
BY MIKU, SALES & MARKETING, CIEL TERRE JAPAN







